医療機関の南海トラフ地震を想定した「災害時対応訓練」をしました。
医療機関の事業継続計画(BCP)の策定にともなう「災害時対応訓練」をしました。
どのような内容になるのかスタッフや院長先生にもお話せず、非表示型で実践的な訓練でした。
傷病者役に7人のボランティアの方にも参加いただき、手作りした傷のダミーを貼ったり、タトューにした「あざ」のシールを貼ってもらったりして、少しリアルな演技もお願いしました。
想定は南海トラフ地震で緊急地震速報の音から始まります。
医療機関の周りではいつもと変わりない状況から、被災風景をイメージしてもらうためにラジオの音も震災状況をイメージしたものを流したり、激震の音と共に電気を消してみたり…。
さらに現場の空気を変えたのは患者さん役の迫真の演技でした。
あまりにも辛そうに自動ドアを解放した入口から入ってきてくれるので、スタッフも「本当にこんなことがあるのかも…」とスイッチが切り替わったように感じました。
「どんな患者さんでも(診療科目外でも)、まずは受け入れて診る!」という院長先生の方針より、逃げ腰にならないスタッフがとても頼もしく感じました。(今回は搬送先との連携を含めていなかったので、応急処置をして「搬送!」と判断するところまでしかできませんでしたが…)
この訓練までに1年近く勉強会や机上訓練もこなしてきてくれていたので、「何をしなくてはいけないのか?」は頭の中で分かっていて、それを行動に結びつけるところの確認作業となりました。
スタッフの誰が何の役をするのか私も分からないので、「薬局に走って情報を聞いてきます!」と本当に走って出て行かれた時には、後を追いかけ「薬局では『1~2日処方箋の対応が出来ないと言われた』と皆さんに伝えて下さいね!」と、用意していた状況を先取りしてくれることに少し焦ったりもしました。
ビデオの撮影は待合室側と、処置室側の2か所に設置しました。さらに、ビデオに映らない角度の通路ではカメラをもって動き、出来るだけ漏れがないように記録しました。後からの復習に繋げてもらおうと思います。
反省会ではスタッフの細かな気付きも多く「次に役立てられる体験ができた」とアンケートにも多く意見がありました。
患者さん役のボランティアの方も「こんな訓練はもっとたくさんの医療機関でもしたほうがいい!」という意見が多く、もっと私もブラッシュアップしていこうと思いました。
これからデータを編集して、スタッフの皆さんが次へのステップアップに役立てられるように資料を作っていきます
しっかし…訓練前には、もっと私も体力づくりしておかないといけないな~と改めて感じました