医療機関で「災害時対応能力アップ」ための「机上訓練」をしました。
大阪の北部地震の影響で神戸にあるこちらの医療機関にも通信機器の不通などを経験しました。
今回の机上訓練は、その時クリニックにいたスタッフさんの欲しい情報(周りの被災状況や診察に影響がある被害があるのかの確認など)と自宅にいたスタッフさんの欲しい情報(出動すべき状況か、安否確認の通信が届かない状況をどう考えるべきかなど)が明らかに違っていたことの経験も活かし、「何に困った」から「何を用意すべきか」を再確認してもらえました。
訓練は実動的なものも含めて今回で3回目です。
今回の訓練では往診に出ている院長先生不在の時間を想定して課題を出しました。
地震を題材に課題をスクリーンに出していき、個人の意見をまずはフセンに書き、その後20分ほど班で意見を共有してまとめた後、班ごとに発表していきます。
看護師側と受付側のスタッフさんで見えていることや感じることも違うので、フセンは色分けをして後からその違いを勉強会で再確認してもらうようにもしています。
同じところに人員が重ならないように役割を決めておくことや、事業継続の面では大切な「後からのクレーム」につながらないための配慮も考え、患者さんへのコメントや対応を合わせておく必要もあることなどを、気づきの中に出てくるようにしています。
訓練後のアンケートから今回の訓練では「スピード」を意識してもらったせいか、目の前の課題に集中しすぎて、そこから何が考えられるのか…までに気持ちがまわらなかったというスタッフさんもいました。
3回にわたる訓練ですが、アンケートに書かれている内容が「不安」から「意気込みへ」と明らかに違ってきていることに私は嬉しくなりました。
毎回課題を変え、訓練のたびにマンネリにならないようにも工夫しています。(それでも、気づきは前回から修正できていなかった同じ点だったりするんですよ)
さて、次回は9月に行う実動訓練です。
訓練の企画案や患者さんとして活躍していただくボランティアさんとの打合せも、スタッフさんの気づきに大きくかかわることなので、精一杯頑張ろうと思います。

