事業継続 サポート <事業承継・引継ぎ、 BCP 策定> 行政書士エム・アイ法務事務所 伊藤聖子
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第3話 「一人親方」の社長がしておく「もしも…」対策 (前編)

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一人親方の社長が「もしも仕事ができなくなったら…」を考えるタイミングには、どんな時があげられるでしょうか。

今回は、一人親方の社長がしておく「もしも…」の対策について、

3つの場面を考えて、お話しようと思います。

前編は「作業の洗い出し」までのお話です。

 

⑴ 社長が考える「もしも…」の後ろに続く3つの場面とは?

①もしも…、地震や台風などの災害で仕事がストップしてしまったら?

(自分は大丈夫だけど、「重要な業務を止めない」対策が必要なもの)

 

②もしも…、事故や新型コロナのような感染症にかかって、いつまで自分が動けないのか分からない状態になったら?

(「中長期的に業務が止まる」対策が必要なもの)

 

③もしも…、自分が突然死したら?

(「永久的に業務ができない状態」の対策が必要なもの)

 

という3つの場面が「自分が仕事に向かえるかどうか」を考えた場面になります。

 

①の「環境変化の対策」については、おおよそどのような準備が必要か想像できると思います。

「防災対策」で命を守り、さらに、業務に必要な資源(人・モノ・金・情報)を

環境が整うまでの間「持ちこたえられる」ように対策をする。ということです。

どれくらいの期間「持ちこたえさせる」のか分からないので、

無くなってしまわないように「代わりのもの」でもいけるように考えておく必要もあります。

「通信が使えなくなったら?」とか、「電車が動かず、道路も封鎖されて移動ができなくなったら?」とか、

「支払いの振り込みができなくなったら?」(金融機関のストップは災害でなくてもありましたけどね…)や、「取引先やお客様に渡す商品が壊れたり、データが消えてしまったら?」というのも考えられます。

また、ご家族の誰かがケガをしたり、お亡くなりになった場合も一大事です。

平穏な日常から環境が変わった影響で業務が中断してしまったり、誰かとの約束(契約)が守れなくなる。という事態に備えなくてはいけません。

これは「防災対策」と「事業継続の対策」が必要です。(「環境変化の対策」です)

このための事前対策は「する」か「しないか」を決めることも重要で、

どの程度するのかも社長の判断となります。

目安として「同業者で同じくらいの規模の事業所はどの程度しているか?」(セキュリティや備品の用意など)を聞いたりして、同じ程度はしておくほうがいいと思います。

費用が高額で、ここまではできない。と「あえて、対策しない」という場合もあります。

リスクを承知の上、「その時がくれば対処する」と腹をくくる方法もありです。

「何が起きるか分からないから、その時考える…」と、最初から事業継続についての対策は何もしないという方も少なからずいます。

業務として「モノを持たない(頭の中にある)」「顧客情報も持ち続ける必要なない」「商品も目に見えるものではない」…というような方です。

カリスマ的な存在であれば、お客様の方がつながっていたいので、

自分の居場所(連絡手段のURLなど)を知らせておけば、お金が回り続ける。

という人も確かにいます。(今回はその方は対象としないでお話をします)

「もしも…」のことが起きた場合の「顧客への責任」の大きさが対策の大きさにも影響してきます。(これは損害の予想金額で考えることになりますが…)

災害大国の日本では、地域性を考えた自然災害の対策について、

何もしていなければ「顧客に対して無責任だ」と言われるでしょう。

自分の代で終わらせようと考えているかどうかにかかわらず、

「経営を回し続ける」ために、「もしも地震が起きたら何が困る?」を考えて、

リストを作って「見える化」しておく方がいいと思います。

対策する種類やレベルは「身の丈に合ったもの」でいいのですよ。

 

②については、自分で業務ができない間も顧客業務は止まらない対策をする。

ということで「期限付き(延長あり)」の対策です。

これは、作業の棚卸しをしていきます。

(③の突然死対策にもつながることなので、以下の作業の棚卸しについては同じです。)

 

⑵ 作業の棚卸し(普段、自分はどのような作業をしている?を洗い出す)

作業の棚卸しでは、「業務が完結できれば誰でもいいのか?」「自分だけしかできないことか?」を分ける必要があります。

一人親方なので、基本的に「自分しか知らないこと」や「できないこと」ばかりだと思いますが、

誰かと連携して業務をしていていれば、すぐに代理を探してくれるかもしれません。

その場合でも「引継げる準備」は必要です。

まず、顧客管理のシートを用意します。

自分の日々の作業を振り返り、顧客ごとの作業で必要なものを書き上げていきます。

そして、タイムスケジュールも必要です。

例えば…

A様の業務

◇情報の入ったファイルの場所とファイル名

◇作業の締め切り期限(顧客への納期や許可証の期限など)

◇秘密情報(知って対応しないと「クレームにつながること」など)

◇代わりに業務を引継いでくれそうな人と、その方の連絡先

さらに、お客様に「代理人を立てることに承諾してもらえているか?」についても

記載があれば引継ぐ人の対応がしやすいでしょう。

これらをB様、C様…と取引先ごとにリスト化します。

最初に記入フォームを決めておくと追加の取引が増えても楽です。

次に…

自分の作業(プライベートも含む)

◇顧客管理一覧表(顧客管理シートを一覧で見えるもの)

◇金融機関取引一覧表(会社名義・個人名義のものもオンラインで確認できるように)

◇キャッシュカード関係(暗証番号や引き落とし口座、支払日、定期的な支払額など)

◇パスワード関係(PCのロック解除やクラウド内のファイル関係、スマホのロック解除など)

◇会員登録関係(登録更新日や更新料、連絡先など)

◇定期的な支払いの額や期限(入金作業が必要なもの・自動振り替えの支払額など)

◇リース契約関係(コピー機や駐車場代など)

◇定期的な収入(顧問契約やサブスクリプション収入など)

◇締め切り期限(自分の資格更新や許可の申請だけではなく、家族の手続きをし忘れてはいけないものなど)

◇自分の秘密情報(ネット銀行を使っていると通帳がなく、誰も気が付かない場合がある)

 

ここまでが「自分だから分かるレベル」の洗い出しですね。

業務を止めないで経営を回すということは、特に一人親方の社長は

「お客様のこと」、「自分のこと」、「家族のこと」の3つの役割を同時に進めていかなければいけないので、頭の整理が必要になります。

わかっているつもりでも抜け漏れがあるかもしれない。

業務の引継ぎや、不要なデータの処分をお願いする場合などに備えて「指示書」も用意しておく必要がありますね。

指示書は、業務を引継いでもらえる人に渡せるものと、家族やプライベートのことを頼める人に渡せるものが必要です。

棚卸しをした作業について、さらに「第三者でも分かるレベル」に分解していく作業が必要です。

少しボリュームがあるので、後編に譲ると致しましょう。

次回は「後編」、さらに具体的な作業や「指示書」の準備についてお話をしたいと思います。

 

それでは、今日はここまで。

 

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2022年1月30日(日)  第3話 「一人親方」の社長がしておく「もしも…」対策 (前編) はコメントを受け付けていません  お知らせ, 事業承継士伊藤聖子のブログ

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