医療機関のBCPが第5版まで進みました。
医療機関で毎年更新しているBCP(今回は地震・暴風雨編です)の第5版ができました。
現場スタッフさんもお疲れさまでした♪
新型コロナ感染症のため、初動訓練などはできなかったけれど、
それは、仕方がありません。
今は感染症のBCPも更新作業に入っているので、現場さんは普段の作業の中に
何かしらのチェックをしてくれていることになります。
私のサポートでは分散で更新をしています。
BCPは作った尻から古くなっている…
その言葉に行きついてから、医療現場に負荷をいっぺんにかけなければ継続できる!
と実践してきました。
年度内に1度確認して新しい情報に更新できればいいという考えです。転倒防止の固定部分の確認は大掃除の時。とか、安否確認リストは人の異動が落ち着いたころ…とか、もちろん、危険物は毎月や毎日確認のものものありますけどね。
私が担当するのは、社会に出ている情報がメインで、毎年更新される「地域防災計画」や、
昨年「避難勧告」がなくなった気象庁の指標とか、県のハザードマップの更新、
厚労省から出される医療機関向けに出される事務連絡の他、
患者さんを誘導する「避難所」が変更されていないか。(そろそろ統合される話があったし…(p_-))
院外薬局のため、薬局の情報も変更がないかなどチェックする必要があります。
毎年、どこかが変わっていて、新型コロナが広がっていても気を抜いてはいられません。
昨年は後半にあちらこちらで地震が発生して「いよいよ南海トラフもか?」と心配しましたが、
大丈夫でしたね。
俊敏な行動を起こす指示は「脳」が『スイッチの切り替え』をできるようにしておく必要があります。
そのために、私は日々の「イメージトレーニング」がとても大切だと思っています。
実践的な訓練を皆でできない場合には、各個人が能力を高める「脳トレ」がありますよ。(私の考えたトレーニングで、アプリじゃないですよ( *´艸`))
どれだけできているかで生き延びる確率や助けられる可能性も変わる「脳トレ」はやっておかなきゃですね♪
それはさておき…
今回の更新内容には、すぐ裏にある川が土砂災害危険区域に指定されていたり、
地域防災計画の中では、暴風雨時のタイムラインが変わって、
要配慮者への対応が充実されているところを変更しました。
今回変わっていたタイムラインでは、福祉避難所の開設までがしっかり記載されていて、
「みんなと一緒では過ごせない」障害などがある方やそのご家族やサポートする人に向けて、
「このタイミングにおいでよ~」と知らせてくれているようで、
避難の行動を起こしやすいところがいいなと思いました。
ちょっと、温かみがある感じでしたね。個人的な感想ですが…
一方、現場さんは備品の置き場や在庫、転倒防止が緩んでいないか、
安否確認リストのチェック、患者さんへのお渡しツールの更新など
災害時の医療行為をいかに止めないようにできるか内部のチェック、
院長先生は時々安否確認のメールを発信するなど、ミニミニ訓練もしてくれています。
はじめの方はチェックしていただくこともなかなか進まなかったですが、
反発もありましたよ(BCP担当者がぶち当たる「あるある」ですね)
今ではチェックして戻してくれるレスポンスが早いこと♪
以前は「忙しいから…」がよく言われていた理由なんですが、
「強制する」のではなく、ちょっとした工夫で(キーワードは「普段使い」です)
BCPに取り組むことが「取り組んでいるという実感」もなく進むようになりますよ。
全体の情報が一通り集まると、私が冊子に仕上げて、皆さんに変更部分の一覧表や新しくアクションカードの作成なんかをして、全員に変更のお知らせやお渡しが完了します。
火山の噴火で、「起きるはずのない津波がある」ことに気づいたニュースもありましたね。
まだまだ分からないこともたくさんあるということを再確認できました。
災害の体験をしたことが無い人は事例に学ぶといいですよ。それと、
「自分ごと」にあてはめて考えないと身つきませんよ。
来年版は大きく変わらないことを願っておきましょう(^^ゞ